カメラ修理屋日記 CAMERA DAYS

2013年12月31日

Zeiss Jena Flektogon 35mm F2.4

本当に早いもので、2013年も大晦日となりました。月日が過ぎるのは年々早くなっていくといいますが、本当です。しかも、加速度がついているようです。
さて、2013年の最後は、ツアイスイエナ・フレクトゴン35mm。
絞りが動かないイエナということで、心配です。
少し見たところ、絞り連動ピンとの連結が外れているようで、手で動かしてみると、大体動きます、がちょっと変な感じ。
分解を進めてみると、ポロリと落ちる断裂したスプリング!
代わりの部品はあるかな・・・、と思いつつ分解を進めたのですが、絞り羽根を引っ張っているバネは正常な状態であるべき場所についています??。
このレンズはエレクトリック対応なので、そのあたりのパーツかと見てみましたが、どうも違うようです。
もしかすると、前回修理したときに、残ったものかもしれません。
変な感じはこの異物のためのようです。

他にも絞り機構のパーツの動きが渋くなっていましたが、なんとか調整出来ました。
イエナの絞り羽根はなかなか難物です。





この一年も有難う御座いました。
来年も宜しくお願い致します。
  


Posted by かわず堂 at 17:50Comments(0)一眼レフレンズの修理

2013年12月28日

OLYMPUS-PEN D2

年末になって、沖縄もやっと本格的な冬の寒さになってきたようです。
さて、本日のカメラ修理は、前回のPEN D3に引き続き、OLYMPUS PEN D2です。
外見・構造とも違いはほとんどわかりませんが、レンズが違います。
巻き上げ機構は写真のように非常に簡単な構造です。問題なければ簡単なのですが、長い年月を経ているものなので、調子が悪いものも多く、その場合はちょっと手が掛ります。巻き上げが重い、止まらない、など。その都度、調子を確かめながら、調整していきます。



この個体はcdsが駄目になっています。露出計、出来れば使えるように、というご依頼なので、手持ちのcdsをいくつか試してみます。
いくつか試すと、それぞれ特性が違うことがわかります。なるべく合いそうなものを選んでテスト。測定機で一段程度の誤差のものが見つかったので、それを使用することにしました。








あとは、レザーを貼るだけです。
あちこち少しずつ傷みはありますが、現役復帰、頑張って下さい。
  


Posted by かわず堂 at 15:02Comments(2)オリンパス

2013年12月26日

OLYMPUS-PEN D3

本日は、OLYMPUS-PEN D3の修理です。
Dシリーズには露出計が付いていますが、このカメラのものは動いているものの、光量変化にほとんど反応していません。
ご依頼頂くDシリーズの露出計は、劣化の激しいものが多いため、このカメラもどうかな? と思いながら調整しましたが、今回は、かなり良い精度となりました。
(写真は調整前です)




レンズシャッターは汚れが汚れが厳禁。きっちりクリーニングを行います。













この個体の状態は良好でしたが、Dシリーズに傷んでいるものが多いのは、気のせいでしょうか。
それとも、使い倒されたものが多いのでしょうか。
  


Posted by かわず堂 at 21:40Comments(0)オリンパス

2013年12月17日

SOLIGOR 28mm F2.8

本日は、ソリゴール28mm、レンズの修理です。
このソリゴールはミランダ一眼用です。
ミランダ用レンズの多くには、共通の問題が。
それは、ヘリコイドのグリスがのる部分と、絞り機構部に繋がる穴(絞り連動ピンの連結部)の、境界がほとんど無いことです。
簡単に、グリスが絞り羽根に滲んでしまいます。
少し仕切りのようなものがついているレンズもありますが、いずれにしても危険な構造です。



硬めのグリスをなるべく少量入れ対処しますが、ハードな使用には耐えられないかな・・・?
  
タグ :LensSOLIGOR28mm


Posted by かわず堂 at 21:47Comments(0)カメラレンズ修理

2013年12月11日

mamiya sekor SX 21mm F4

本日はマミヤ一眼用(M42)レンズ・sekor 21mmの修理です。
絞り羽根の動きの不具合ということで、F8あたりから、その先絞っていっても絞りが小さくならなくなっています。
絞りの動きの精度はイマイチな機種もあるので、分解してみないことには原因は確かめられません。

分解してみると、絞り機構も含めたレンズユニット部分が、ごっそり外れるタイプです。



このタイプは、レンズユニットとヘリコイド部の位置関係が、絞りを適切に動作させるポイントとなります。

経年の為、グリスがにじみだして、接合部が緩くなり、すべってしまったようです。

滲みだしたグリスをクリーニングして、組み付け位置を調整。
絞り動作は良好となりました。  
タグ :MAMIYA21mmLens


Posted by かわず堂 at 20:35Comments(0)マミヤカメラの修理

2013年12月02日

PEN-F用 F.Zuiko 38mm F1.8

本日はオリンパスPEN-Fシリーズ用標準レンズ、38mm F1.8のレンズの修理です。
分解してみるとオイルが全体に回っています。ヘリコイドグリスが滲んだというより、オイルをかけてしまったのでは、と思われます。
動きが悪くなってくると、つい、オイルを入れたくなってしまいますが、カメラにはオイルは入れて良い部分と駄目な部分があります。
絞り羽根や金属製のシャッターなどには禁物です。


絞り羽根にオイルが付いてしまうと絞りがくっついて動かなくなります。
分解して、オイルはすべてクリーニングします。











ヘリコイドグリスも取り替えて、すっきりさっぱり!  


Posted by かわず堂 at 21:43Comments(0)オリンパス