カメラ修理屋日記　CAMERA DAYS

本日はオリンパスPEN-FTの修理です。
分解してみると、内部はとても綺麗です。外装はピカピカ、という程ではなかったのですが、ほとんど使っていない感じです。保管状態も良かったのでしょう。こんなにきれいな個体はほとんど見たことがありません。
ただ、使わなくても劣化するのが、ガラスと露出計です。
ハーフミラーは相当の劣化あり。露出計もCdSの劣化が出てました。






ハーフミラーは交換、露出計もまずまずのところで調整出来たと思います。
FTは巻き上げがゴリゴリしますが、ゴリゴリの中にも滑らかな感じがあります。
新品の頃の操作感を感じさせてくれる個体でした。

さて、２０１５年はこれで終わりです。
今年も皆様には大変お世話になりました。
今年はちょっとばかり体が不調で、遅れてしまった時期がありました。
ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。
今は体調は良くなっております。
来年は予定を守れるように、と思っています。

それでは皆様、どうぞ良いお年を！
  

本日はオリンパスペンSの修理です。
巻き上げダイヤルが動かなくなってうちにきました。
写真でははっきりしませんが、非常に状態の良い個体です。
カバーを開けてチェックしたところ、PEN Sでよくあるトラブルのようです。
修理はまったく問題なさそうなのですが、内部全体に粉のようなものが。

内部の粉はサビの場合が多いのですが、サビている様子は全くありません。
虫の場合も考えられますが、　外見同様、内部もピカピカ、と言ってもいいくらいで、？？？
原因不明です。

PEN Sはしばらく使っていると、シャッターチャージの部分が引っかかって動かなくなってしまうことがあるようですが、大抵は簡単に直ります。

修理は問題ない個体でしたが、粉は、ボディだけでなく、シャッターユニットの中にも入っていました。
全体くまなくクリーニングとなりました。  

本日はリコーオートハーフの修理です。
落としてカウンターが動かなくなってしまったとのこと。
真っ逆さまに落ちたようで、ホットシューの部分が凹んで、ファインダー枠も割れてしまっていますが、光学系には致命的なダメージは無いようなので、なんとかなるでしょう。










カウンターの不動は、ゼンマイバネが外れているためです。落とした衝撃で外れてしまったのでしょう。
断裂していると厄介ですが、巻き直すだけなら簡単です。

ネジもあちこち緩んでいます。
メーターもフラフラ？です。
落としてしまうと外見は大丈夫でも、ダメージは全体に及びます。
お気を付けください。







　　完成です。メーターも勿論動くようになっています。
　　（このカメラの場合、メーターがダメだと、修理出来たとは言い難いですが。）

  

写真展のお知らせが続きますが、沖縄を代表する写真家のひとりである、故 平敷兼七氏の個人ギャラリーでの展示がはじまっています。
不定休ですので、確認の上、是非、足をお運び下さい。  

本日はオリンパスPEN-Fの修理です。
しばらくFTが続きましたが、ここのところ、Fが続いています。

Fに多くみられるのは、プリズムの劣化。
今回の個体も劣化がありますが、ちょっと気になるのは、ファインダーの右端に、ガラスが欠けたような部分が見られることです。
分解してみると、欠けているのではなく、接着剤の付着です。

FもFTも同じですが、プリズムとスクリーンの境を隠すために、化粧板を直接プリズムに張り付けるようになっていて、その接着剤が多過ぎたためでしょう。スクリーン部分にもはみ出してしまったようです。

写真で見るとわずかですが、PEN-Fではプリズムがフォーカシングスクリーンになっているので、こういうのは目立ちますが、ゴチゴチに固まっていて、半分程度しか取れませんでした。
つつき過ぎて新たな傷が付いてもいけませんので。

シャッター機構にも問題が出ていましたが、こちらはなんとかなりました。
まだまだ使用に耐えると思います。