カメラ修理屋日記 CAMERA DAYS

2022年02月07日

WALZFLEX

WALZFLEX
本日は、ワルツフレックスです。
傷みが目立ちます。
致命的な不具合が、作業を進めてから出てくると、時間のムダ、ガックリくるので、なるべく事前にチェックしたいのですが、動作しない場合はチェック出来ません。
今回は巻き上げがうまく動きません。
確認の為には、側面のレザーを剥がします。劣化したレザーは粉々になってしまうので、レザー交換が前提となります。
巻き上げ関係のパーツの動きが悪くなっていましたが、いろいろ試して動作するようになりました。



WALZFLEXシャッターは、COPAL-MXL、かと思ったら、MXでした。まあ、どちらでも同じですが。














WALZFLEXシャッター、看板に偽りあり、です。
もしかすると、前板かシャッターユニットか、どちらかが換えられたのかもしれません。













WALZFLEX


  


Posted by かわず堂 at 17:03Comments(0)二眼レフ

2022年01月16日

SEMKIM

SEMKIM本日はSEMKIMです。
前回このカメラを扱ったのは、2013年でした。→全身写真はコチラを参照

絞りが円形に開きません。
1枚の絞り羽根の鋲が無くなっています。古いカメラではよくあることですが、こればかりは直せません。
普段扱っている機種でもあることですが、分解してみたらサビていて取れた! なんてこともあり、大変困ったことになります。
開ける前までは正常に動いているので、どうする?? となります。




SEMKIMシャッター動作は良くなりましたが、2013年と同じく、スピードはほとんど変化しません。
その他、使用するにはちょっと「作法」があります。それもまた、古いカメラの「味わい」のうち、です。  
タグ :SEMKIM


Posted by かわず堂 at 17:56Comments(0)舶来カメラの修理

2021年12月17日

FUJI GS645 Professional

FUJICA GS645本日は、富士フイルムGS645です。
この機種は巻き上げ機構とチャージ機構の不具合が多いです。
レンズ収納型なので、カバーの開閉によりパーツの位置が動いてしまうので、再び組み合う時に、元の位置に正確にパーツがあればよいのですが、古くなってくると・・・

チャージ関係のパーツなど、所定の位置に行かないままレンズカバーを動かすと、パーツの破損の危険があります。
破損があると、この機種では修理は難しくなります。
早めのメンテナンスをおすすめします。

また、レンズカバーを開くだけでは、レンズが所定の位置にこない機体も多くなっているようです。
レンズ位置がずれたままだと、ピントの問題の他、
シャッターボタンは動作するが、シャッターユニットが動作しない、ということも起こります。
折畳み機構のゆがみは、長い時間の中で生じているので、どこが曲がっているのか判然としない場合があり、調整しづらいのですが、
この為だけで、「使用出来ません」というのはあまりにもったいない。
カバーを開くとき、少しばかりアシストしてやれば使用出来ます。
ちょっと押してやるだけです。(無理は厳禁!)

ひと手間掛かること、良い写真に繋がることもあるやもしれません。
  



2021年12月01日

Nikon F 整備済み品販売

Nikon F アイレベル 良品です。 →こちらからどうぞ!



  


Posted by かわず堂 at 15:53Comments(0)一眼レフニコン

2021年11月29日

OLYMPUS PEN-FT

OLYPUS PEN-FT本日はオリンパス・PEN-FTです。
動作不良でオイルを入れてしまったとのこと。
とにかく分解していってオイル除去から。

巻き上げレバー。
長年の「垢」が溜まっているので、オイルは真っ黒になっています。









OLYPUS PEN-FT巻き上げレバー下部。
こちらもベトベト。















OLYPUS PEN-FTシャッターブレード付近もオイルが光っています。
ここにオイルが入ってしまうと、ブレードがくっついてしまって、シャッターが動かなくなります。












OLYPUS PEN-FT全体的にオイルをとってから、不調の原因を調整していきます。
PEN-FTはあちこち調整する必要がありますが、そのひとつが、スローガバナーの不調。多くなってきています。
スローガバナー単独では動作する場合が多く、どうしたらよいかいろいろやってみた結果、いくつか対処法を見つけました。
今回も何とか動きそうです。








OLYPUS PEN-FT巻き上げのゴリゴリ感も気になるところですが、これは直りません。
  


Posted by かわず堂 at 16:58Comments(0)OLYMPUS PEN-Fシリーズ

2021年11月23日

染谷學写真展 「六の舟」


久しぶりに写真展のお知らせです。




2021年 11月29日~12月12日
新宿 蒼穹舎にて

是非、足をお運び下さい。
 

  


Posted by かわず堂 at 10:50Comments(0)写真展

2021年10月28日

G.ZUIKO 50mm F1.4

OM 50mm F1.4本日はオリンパスの標準レンズ、G.ZUIKO 50mm F1.4です。
ピントリングが回りません。
ヘリコイド、ネジがずれて外れてしまっている手応えです。
外してみると、写真のようになっていました。
斜めになっている2本のプレート、本来は垂直です。
これがレンズ繰り出しのガイドになっています。
ヘリコイドグリスが硬化して固着してしまったところで、むりやりピントリングを回すとこうなってしまいます。
これだけなら、プレートを整形すれば直せますが、

OM 50mm F1.4カメラに無理は禁物です。
動かなくなったら、動作が悪くなったと思ったら、すぐ修理に出して下さいね!
  
タグ :OlympusLens50mm


2021年10月16日

OLYMPUS PEN-F


本日は、オリンパス PEN-F です。
シャッターが動きません。ということは、全然動かすことが出来ないということです。
分解して機械を直接見てみないと原因はわかりません。
逆に言うと見ればわかるということです。

今回の不具合は、シャッターブレードを回転させる為のスプリングの断裂が原因でした。
固定の為に引っかける鍵上の部分の断裂です。
強く巻きすぎると断裂する部分ですが、どうしてこうなってしまったのか?
スプリングはそこそこ長さがあるので、新たに引っかける部分を作って対応。
写真は修復後です。




  


Posted by かわず堂 at 21:57Comments(0)OLYMPUS PEN-Fシリーズ

2021年09月27日

Konica ⅢA

Konica 3A  リペア1本日はコニカⅢAです。
トップカバーの裏にハンコが押してあります。
1955年製造か? と思いましたが、このカメラの発売は1958年らしいので、「昭和55年」の修理の検印でしょうか。











Konica 3A  リペア2今回の機体で唯一の問題、カウンター。錆びて文字盤がまわりません。まわりの機構部の動作も渋いです。
たまたまうちに Konica Ⅲ があったので、それを試しにつけてみると全く同じ形状、交換できました。











Konica 3A  リペア3むつかしい構造ではありませんが、分解調整は若干しづらいカメラです。
シャッタースピード、絞りが連動して動く「ライトバリュー方式」です。使いやすかったのでしょうか。
完了の記念写真を撮るのを忘れたので、こちらを上げておきます。
  


2021年09月01日

FUJI GS645 Professional

GS645 分解本日は富士フイルム GS645 です。
シャッターチャージのワイヤーの断裂、そのワイヤーを引っかけている滑車部分がゆがんでいます。
動かなくなった巻き上げレバーを無理に動かそうとしたのでしょう。
原因はレンズ部の開閉機構と、そこにあるチャージ・リリース機構の動作不良などです。
GS645では、レンズ部を開けるとき、それなりの力が掛かるため、長年使用している内に、狂いが出てくるようです。
少しの狂いでチャージ・リリース機構は動かなくなってしまいます。
チャージ・リリース機構も動作が渋くなってきます。
どちらの場合も、無理をするとパーツ破損の恐れがあります。
このカメラはいまだに結構高いので、パーツ交換は高額になります。
無理は禁物です。  


2021年08月01日

OLYMPUS PEN-F

OLYMPUS PEN-F 分解今回は、オリンパスPEN-Fの修理です。
PEN-Fシリーズでは、フィルムがうまく巻き取れなくなる不具合がよく出てきます。
これはフィルムを送るスプロケットの劣化で起こる不具合です。
ちょっと見えづらい写真ですみません。
スプロケットの内側に溝が切ってあるのですが、ここが削れて斜めになっています。
この溝の部分には金属プレートがはまって、スプロケットの回転方向を制限しています。プレートは巻き戻しボタンに連動していて、押すとプレートがずれて、スプロケットが逆回転できるようになる、という仕組。
長時間使用して金属プレートが上下を繰り返すうち、プラスチックのスプロケットを削っていってしまいます。
直すには、パーツ交換しかありません。
オリンパスのスプロケットは、共通部品になっている為、比較的交換しやすくなっています。


  


Posted by かわず堂 at 21:49Comments(0)OLYMPUS PEN-Fシリーズ

2021年07月21日

OLYMPUS PEN-FT

OLYMPUS PEN-FT 整備1本日はオリンパス PEN-FT の修理です。
問題がたくさんある機体ですが、一番の問題は、クイックリターンミラー機構の動力源であるスプリングの破損。
写真の円盤状プレートの下に入っています。
スプリングのテンションは調整出来るようになっていますが、PEN-Fは動作が悪くなってくるとミラーアップしてしまうことが多いので、テンションを必要以上に強くして直そうとするのかもしれません。スプリングの断裂がたまに見られます。
これは交換するしかありません。



OLYMPUS PEN-FT 整備2ちゃんとクリーニングしてやれば、テンション調整はやらなくてもよい場合が多いです。
  


2021年06月22日

Rollei 35

rollei35 リペア1本日はローライ35です。
この機体はきれいな方だと思いますが、電気パーツはやはり傷んでいます。
半固定抵抗がバラバラになっています。各パーツは狭い場所にはまっていて、同じようなパーツの入手は難しく、どう交換していけばよいか悩みます。
それでも色々工夫して、最近は随分うまく出来るようになってきたのでは、と思っています。







rollei35 リペア2収めたレンズが出てきてしまう、ということで、補修をします。
ここは布かスポンジのようなものを貼り替えてやればよいのですが、厚さが問題。
材質選びが難しいところです。












rollei35 リペア3カウンターもなかなかちゃんと動いてくれませんでしたが、何とか完了!

  


Posted by かわず堂 at 12:26Comments(2)ローライ

2021年05月22日

OLYMPUS PEN-FT ファインダー枠

OLYMPUS PEN-FT のファインダー部分です。
枠の左右でボディにネジ止めされていますが、ここが割れたり、枠の外側部分が欠けているものが多くなっています。

フラッシュ取り付けアダプターの着脱が原因です。


交換用にご用意している社外新品パーツですが、多少数に余裕があるので、パーツのみ販売します。

ご希望の方はお問い合わせ下さい。

PEN-FT 用です。FV にはそのまま使用可。
PEN-F には加工すれば使用出来ます。
ルーターを使える方は加工できると思います。  
タグ :OlympusPEN-FT


Posted by かわず堂 at 17:22Comments(0)部品製作OLYMPUS PEN-Fシリーズ

2021年05月14日

FUJI GS645S WIDE60

GS645S 修理1本日は、富士フイルムGS645Sです。
よく出るトラブルの原因のいくつかは、プラスチックの劣化によるものです。
写真は、レンズ周りのカバーです。
レンズ周りにプロテクターのようにパイプが付いているので、ここを持ってしまうことが多いものと思います。










GS645S 修理2そのためと思いますが、ただでも経年劣化してしまうプラスチックのネジ止め部がぼろぼろに破損している機体が多く見受けられます。
この機体はパイプのネジ止め部が破損。カバーを本体に止めている方はなんとか大丈夫に見えますが、補強は両方行います。
今のところ、2液式の固める接着剤を使用しています。
今回、新しいものを試してみましたが、今までで一番強度は出そうです。





GS645S 修理3そしてもうひとつ、こちらも今まで何度か見たことがある不具合です。
巻き上げレバ-下の、スプールを引っかけて回転させるツメを止めているネジが断裂してしまう不具合です。
こちらは、ネジが緩んでいるまま操作を続けることで発生すると思われます。
残った部分を抜いてネジを取り替えれば良いのですが、うまく抜けるかも分からないし、このネジが左ネジになっているのも大問題。
ちょうど合う左ネジは見つかりません。
なんとか残ったネジを外して、順ネジに切り直して対応します。
ツメが無くなっていると修理出来ません。フィルム交換の時、何か落ちた、と思ったらパーツを無くさないように注意して下さい。  


2021年04月17日

Rollei 35 T

rollei 35 T 修理1本日は、ローライ35Tです。最近、ローライ35率、高いです。
このカメラ、自分で直せそう、と分解したけど、結局動かなくなってしまった、、、というものがちょいちょいあります。
分解方法を聞かれることもあり、出来る限りは説明しますが、絶対に動くようには出来ません、と必ず付け加えます。
壊したくない場合は、プロに任せて下さい。

写真はレンズ前部を外したところ。
ヘリコイドグリスが劣化して、緑色になっています。オレンジ色になっている場合もあります。


rollei 35 T 修理2露出計は電池ボックス部も含め、一体型。
傷みが目立つものが多くなっています。
この機体のように半固定抵抗がダメになっている場合が一番多く、CdSの脚がなぜか途中で断線しているものも結構あります。
電池の劣化で、電極が腐食し断線も多いです。
この機体は、2個の半固定抵抗がどちらもダメ、電極部の腐食断線もあり、交換です。
交換は、コードを足したり、形状の異なる部品を使用して、見た目が悪くなるので、写真は載せません!  
タグ :Rollei 35


Posted by かわず堂 at 22:38Comments(0)Rolleiのカメラ

2021年04月04日

修理受付、再開しました。

修理受付を再開しました。
ご依頼、お問い合わせ、お待ちしております。 


ロシアレンズ・ルサール 20mm をM2に付けてみました。
  


Posted by かわず堂 at 22:18Comments(0)御知らせ

2021年03月09日

Rollei B 35

Rollei 修理1本日は、ローライB35です。
ローライ35の廉価版、ということのようですが、スペックに大差ありません。
ボディがプラスチックになったことは大きな違いですが、使い勝手に影響は少ないと思います。
前板や上下カバーは金属なので、質感もそれほど違いはありません。










Rollei 修理2大きく異なるのは、ファインダーの位置です。
ローライ35シリーズで、他にも同様のファインダー位置の機種がありますが、わざわざ位置を変える理由がわかりません。
一眼レフみたいに真ん中がいい、なんてクレームがあった? にしても、レンズ位置からずれてるし。
ファインダーより、露出計を優先して設計しているような気もします。








受注調整の為、今月3月は、修理受付を休止します。

お問い合わせは受け付けています。

宜しくお願い致します。🐸

  
タグ :RolleiRollei 35


2021年03月02日

3月一杯、受付休止致します。

受注調整の為、今月3月は、修理受付を休止します。

お問い合わせは受け付けています。

宜しくお願い致します。
  

Posted by かわず堂 at 16:33Comments(0)御知らせ

2021年01月30日

OLYMPUS PEN EE-2

OLYMPUS PEN EE-2 レストア1本日はオリンパス・ペン EE-2 の修理です。
動作部分は問題無いのですが、前レンズは傷、後群レンズにはかなり激しいカビが出ています。
傷は換えるしかありませんが、カビは落とせるかもしれません。
しかし、激しいカビなので、もうダメかと思われましたが、








OLYMPUS PEN EE-2 レストア2使える程度に出来ました。
カビはクリーニング作業してみないとどうなるかよく分かりません。













OLYMPUS PEN EE-2 レストア3


  


Posted by かわず堂 at 10:46Comments(0)オリンパスOLYMPUS PEN シリーズ